2024年 東京都知事選を考える(後編)
2日前に書いた東京都知事選の後編だ。
前編でしっかり触れていない「田舎の元市長」(以降、イッシー)についてをメインに話そうと思う。
田舎の元市長について
市長時代
市長時代、イッシーは「政治再建」、「都市開発」、「産業創造」の3つを政策を柱とし、「世界で一番住みたい街」を目指して邁進していた。
実際に、イッシーが市長になる前には、赤字だった市の財政は、イッシーが市長になったことで、一時的にでも黒字になっていることからも、いかにこの男が獅子奮迅の活躍をしていたのかは、日を見るより明らかだ。
また、SNSなどのメディアにも力を入れており、それらにより全国的な知名度が爆発的に上がるなど、現代的なトレンドを古臭い政治の世界に取り入れることができる柔軟な若者であるとも言える。
市長時代の闇
そんな素晴らしい結果を出してきたイッシーだが、マスコミなどのメディア上で一部問題になっている部分がある。
ここでは、大きく2つ取り上げていこうと思う。
- 台風接近中、他県のトライアスロンに行く。
大型台風が、イッシーが市長をしていたところに近づいてきたとある連休に、イッシーは台風から逃げるように、他県のトライアスロンに参加した。
まあ、これが一部問題になったみたいだけども、公務外のプライベートの詮索として、一蹴したようだ。 - 恫喝問題。
イッシーは、自分の考えをはっきりと述べることができる素晴らしい議員ではあるが、だからこそそれが、聞く人の受け取り方によっては、恫喝のように聞こえてしまうなどといったことはあるのだろう。
裁判は今2審が終わったところで、イッシーは負けてはいるが、最終どうなるかはまだわからないだろう。
どっちの問題も、イッシーの良い部分が悪く見えてしまっていて、俺は少し悲しいな。
選挙戦略
政治手法
イッシーは、政党に所属していないため、それらからのバックアップを得ることはできない。
そんな中でも、イッシーは、元々政治に無関心であったような若者からの支持を圧倒的に得ている。
いざ、東京駅前で街頭演説を行えば、何千人といった単位での人がイッシーの声に耳を傾けに訪れる。
街頭演説の回数もゼニゲバやレンホーとは比べ物にならないくらい多く、約五倍ほどの回数をおこなっている。
こうやって直接自分の声を都民へと伝える機会を多く作ることで、政治に無関心であった若者まで自分の声を届けている。
これだけ街頭演説に人が集まる姿は、社会現象としてかの有名なキング牧師とも通じているようなものがあるように思われ、まさに、「令和のキング牧師」といっても過言ではないだろう。
また、イッシーの掲げる理念として、現政治体制への批判もあり、そういった部分が民衆の不満を汲み取り、社会現象となるほどの渦を引き起こしているのだとも思う。
SNS戦略
イッシーがここまでの支持・知名度を得ることができた根幹には、やはりSNS戦略は切っても切り離せない。
某動画サイトの登録者数などは、30万人を超えており、他の対抗馬であるゼニゲバやレンホーの30倍以上おり、圧倒的だ。
動画自体も、200万回再生を超えているものもあり、いかに日本中の人々が彼に興味を持っているのかが窺える。
しかも、コメント欄は、好意的なものが多く、中には政治に興味を持っていなかったけど、イッシーを見て、お応援しようと思ったなどといった声も上がっており、政治離れが叫ばれている世の中において、非常に珍しい光景を見ることができる。
そういったところから徐々に浮動票を集めていき、今のイッシーの体制が出来上がっている。
SNSを有効に取り入れるのは、現代的だよな。
こうやって、国民ひとりひとりが政治に興味を持ってくれたら、良いことしかないよな。
今回の都知事選の結果
今回の都知事選の結果としては、圧倒的な組織票のゴリ押しの291万票でゼニゲバが制した。
次点が、イッシーで、165万票。
三番手が、レンホーの128万票だ。
ただ、浮動票に絞ってみると、トップは圧倒的にイッシーである。
なぜなら、前述した通り、イッシーは無所属のため組織票がないからだ。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODL081VV0Y4A700C2000000/ より引用
所感
今回の都知事選の結果を受けて思ったのは、イッシーが必死に都民に訴えて一人一人の心をひいて手に入れた一票と、ゼニゲバやレンホーが組織のバックアップで手に入れた一票ではきっと価値も美しさも違うのだろうってことだ。
何はともあれ、政治に興味がない層でさえも注目せざるを得なかった今回の東京都知事選は、政治離れの解消に一石を投じることができたので成功だったのではないかと個人的に思う。
今回はイッシーが東京都知事に当選することはなかったが、彼の活動によって政治に興味を持った人や心動かされた人は多くいるだろう。
そんな彼らが今後の日本をしっかり見ていってくれることが、より良い日本が実現されるためには必要不可欠だと思う。
組織票って仕組みが俺はあまり好きではないが、現代人が政治に興味を持つためには、今までは必要であったのだろう。
でも、イッシーみたいに心に訴えかけることができる政治家がいるのならば、組織票なんてものは無くなって、一人一人が応援する政治家に投票できるようになったら良いなと思う。
まとめ
今までの歴代の都知事は、60歳以上の人が多かった中、40代でここまでの結果を出すことができたイッシーは、今回は残念ではあったが、今後絶対に表舞台で活躍する政治家だと俺は思う。
イッシーは今回の敗戦から切り替えて、すでに次の国政への進出に目を向けているようだ。
もし、本当にイッシーが国政に出るようであれば、注目度は今回の比ではないだろう。
俺も、そんなイッシーに一票持って投票しに行こうと思う。